新潟大学大学院 医歯学総合研究科 循環器内科

Q&A

ライフプランニングに関する質問
  • お子さんがいる女医の働き方や勤務体制は?

    常勤、常勤(当直・拘束番なし)、常勤短時間、パート(週2-5日など)、など様々です。本人の希望する働き方、子育てへの家族の支援体制が人それぞれ異なりますし、子供の成長に応じて状況も変わると思いますが、状況に応じて働きやすい場を提供できる診療科だと思います。(2004年新潟大学卒)

  • 具体的に結婚、出産、子育ての両立はどうしていますか?

    ・私の場合は、職場の上司同僚の配慮、家族(夫・両親)の援助を得て、子供と過ごす時間を頂きながらもやりがいのある仕事をできていると思います。妊娠出産のタイミングや、仕事と子育てのバランスは、どの科でも(どのような職業でも)悩ましいと思います。自分の気持ちや考えも、その時々で変わっていくと思います。循環器内科は様々な働き方をしている医師がいますので、ぜひ気軽に先輩医師に相談してもらえればと思います。(2004年新潟大学卒)

診療に関わる質問
  • 診療体制はどのようになっていますか?(チーム制のメリットは何ですか?)

    (以下は大学病院の診療体制についての説明です)

    カテ診療(虚血)、不整脈、心不全の3専門グループでの活動を背景に、経験年数や専門性を雑多にした5-6名の医師から成る3-4個の病棟チームを基本単位にして動きます。したがって、専門性に偏らないバランスと包括診療が身につき、研究へのヒントも生まれます。さらには、病棟チームへは研修医や医学生も仲間に加わり、屋根瓦方式の教育体制を展開します。

  • 循環器内科では具体的にどのような手技が行われいますか?

    カテーテル検査・治療が中心です。重症患者さんの場合には、補助循環の導入や挿管管理も行います。1年目の去年は冠動脈造影検査や心機能評価の為の有心カテーテルを中心に1年間行い、秋頃からはペースメーカーの埋込も経験しました。その他、不整脈へのアブレーション治療や心筋梗塞などのPCIでは、上級医の先生の脇で様々な手技・症例を勉強させてもらいました。2年目の今年はPCIをさせてもらえるようになり、引き続きペースメーカーの埋込やカテーテル検査も行っています。いざ自分で治療を行ってみると、いかに上級医の先生が高度な事を行っていたのかと改めて驚く事ばかりです。次々と新しい反省がでてきますが、それでも徐々に成長している実感があり忙しくも充実した日々を送っています。(2018年山梨大学卒)

     

    ・C病院では毎日カテと病棟でした。D病院ではカテと外来が2回/日ずつと、病棟業務です。忙しさは急患の頻度次第ですが、コロナの影響なのか、最近は心筋梗塞件数が若干減っているように思います。(2018年新潟大学卒)

     

    ・現在はE病院で働いています。県北の医療を担う重要な病院で、毎日忙しく診療業務をおこなっています。以下、私の1週間の大まかなスケジュールです。

    月; カテ日 火; 検査当番(心筋シンチ) 水; カテ日 木; 検査当番(トレッドミル) 金; 外来

    カテ日は、予定での心臓カテーテル検査/PCI/ペースメーカー植え込み・交換を行なっています。多い日は10件程度予定が組まれており、朝から一日中カテーテル室にいます。カテーテル検査はほぼ全例を私が担当し、最近ではPCIも少しずつ行なっていますペースメーカー植え込み・交換も半分以上の症例を私が行なっています。これに加えて、救急患者や他院からの紹介も受けていますので、緊急入院・検査も多く行なっています。IABP/PCPS症例などの重症症例も多く経験しています。忙しいですが、手技は多岐に渡り、非常にやりがいのある充実した日々を過ごしています。(2018年新潟大学卒)

  • 大まかな1週間のスケジュールを教えてください。

    (以下は大学病院の日程です)

    月:午前 カテーテル検査(不整脈)、 午後 カテーテル検査(不整脈)

    火:午前 カテーテル検査(虚血心不全)、 午後 カテーテル検査(虚血心不全)

    水:午前 構造的心疾患手術/カテーテル検査、全体検討会

    木:午前 カテーテル検査(虚血心不全)、 午後 カテーテル検査(虚血心不全)

    金:午前 カテーテル検査(不整脈)

    毎日カテーテルの手技がありますが、合わせて病棟業務や検査業務などを行っています。協力分担しながら効率の良い業務体制を目指しています。

  • カンファレンスや勉強会はいつありますか?

    (以下は大学病院の日程です)

    月曜:心不全検討会

    火曜:不整脈検討会、心臓リハビリテーション検討会

    水曜:全体検討会

    木曜:心不全検討会

    金曜:虚血検討会

    大学病院では毎日何かしらの検討会を行っています。特に木曜の検討会は教授講義も行っているので、是非遊びに来てください!

資格および進路に関する質問
  • 新内科専門医制度(J-osler)の症例はどのように収集していますか?

    ・新内科専門医制度(J-osler)において、もっとも大変なのが症例収集(修了要件:①56疾患群以上+②160症例以上の症例登録+③登録した症例の中から29症例選んでの病歴要約作成)になると思います。病歴要約29症例のうち14症例まで、症例登録においては修了要件の半分の80症例までは初期研修時代の症例を使うことができますので、初期研修のうちに内科を多めに回って要約に使える29症例+登録必須な56疾患群56症例を集めてしまったほうが良いと思います。自分は要約29症例のうち12症例、登録必要な160症例のうち、40症例は初期研修時代の症例を利用しました。初期研修終了後、3年目はE病院、4年目はF病院に勤務しましたが、2年間でおよそ300-400症例くらいは主治医として入院で受け持ちました。もちろんメインは循環器疾患ですが、基本は内科医ですので一般内科的な入院も請け負いますし、研修手帳(ググってみてください)を見ればわかりますが、例えば呼吸器疾患に分類されていても循環器内科で扱う疾患(肺塞栓など)は多々あります。また、循環器内科は結構守備範囲が広い(慢性腎不全や電解質異常、救急疾患なども診ることが多い)ので通常の診療業務に従事していれば症例自体は自然と集まると思います(多分)。これで集めきれなかった部分は初期研修時代の症例でカバーする感じです。もちろん、29症例全部が専攻医期間の症例であれば理想的かもしれませんが、3年目以降はさすがに消化器疾患とか膠原病とか血液疾患にはほとんど縁が無くなりますので、やはり初期研修の2年間に3年目以降で関わらないであろう疾患を含めて、できる限りいろいろな疾患を経験しておくのが鍵になります。研修手帳を印刷して、どの症例を経験したか適宜メモして、足りないものを把握しておくのがいいと思います。そしてある程度の間隔で定期的にWeb上の症例登録を進めてください。放っておくとやりたくなくなって結局やらずに終わってしまいます。やってみればわかりますが、症例登録はものすごく心をすり減らす作業なので、やる日を決めて1か月分の経験症例をリストアップしておいて、その1回でまとめてやってしまうなど工夫したほうがいいと思います(担当指導医の先生に“確認よろしくお願いします”とお願いしておくとスムーズです)。自分は4年目が終わるまでに56疾患群56症例を含めた160症例の登録は終わらせて、5年目に大学に戻ってから病歴要約に手を付け始めました。本来であれば5年目の始めの時点で個別評価までが終了し、1次評価に回っていることが理想的なのですが、自分は病歴要約に関してはかなりのんびりやっていたので、大学に戻ってからの3か月間で要約を完成させましたが、結構大変でした。ただ、要約に関しては、指導医の先生がとても丁寧に指導してくださったおかげで、1次評価、2次評価(外部査読)ともにスムーズにパスすることができました。(新潟大学2017年卒)

  • 卒後何年目あたりでどのような専門医などの資格が取れますか?

    ・基本的に新専門医制度における内科専門医資格は最短で卒後6年目に取得可能であり、私は来年度(2022年度)に内科専門医試験を受験する予定です。また、新制度における循環器専門医は最短で卒後7-8年目くらいには取得可能になるようです。またローテートする病院にもよりますが、頑張れば5-6年目くらいでCVIT(日本心血管インターベンション治療学会)など関連学会の認定医の資格は取得可能だと思います。(新潟大学2017年卒)

  • 循環器内科を志した理由は何ですか?

    ・学生の頃から心臓やカテーテル治療に興味があったのが大きいです。最終的に救急科・循環器内科で悩んだ時期もありましたが、診断・治療を一貫して行える点、そしてカテーテルなどの治療を通じて患者さんの症状を劇的に改善できる点に魅力を感じ、循環器内科を目指しました。(2018年山梨大学卒)

    ・単純に、かっこいいと思ったからです。あと、他科の抗がん剤治療が難しく挫折した為です。悪友のA先生に強く勧誘されたことも大きかったですね(笑)。(2018年新潟大学卒)

    ・もともと医師を目指した時から漠然と心臓に興味がありました(その時は心臓血管外科志望でしたが)。医学を学んでいくにつれて、心臓という臓器・それにまつわる疾患にさらに興味が湧きました。基礎配属で循環器内科から海外留学を経験させていただいたことから、循環器内科の先生方ともご縁ができ、普段の診療で超緊急から慢性期に至るまで幅広く活躍されている先輩方の姿がとてもかっこよく見え、自分もそこに加わりたいと思って進路を決めました。(2018年新潟大学卒)

  • 循環器内科の専門領域(心不全・虚血・不整脈)を決定したのは卒後何年目くらいですか?志望したきっかけは何ですか?

    (不整脈)

    ・決めたのは卒後4年目です。アブレーションに力を入れている病院で、色々経験をさせていただいた上で自分に合っていると思い、選択しました。診断に迷う不整脈を皆で議論しながら治療していく雰囲気が好きです。(2013年新潟大卒)

    (心不全)

    ・卒後4〜5年目くらいです。ICUでのPCPS管理や集中治療管理が好きだったため選びました。(2013年新潟大卒)

  • 大学院進学後はどのような進路がありますか?

    2年間の初期研修に続き学外での後期研修を経て、学位を取得するための大学院コース臨床スペシャリスト養成コースのいずれかに進みます。その後は、さらにキャリアを伸ばすために、海外(国内)留学を積極的に推奨しています。最終的には、中核病院で高度医療を実践していくコースや大学で基礎・臨床研究を推進していくコース、さらには一般・総合内科医として地域医療に貢献していくコースなど、各自の希望に沿った道を進んでいけるようにサポートしています。