研究テーマ - 不整脈研究グループ
不整脈のメカニズムの解明
私たちは様々な不整脈疾患のメカニズムの解明を行っています。不整脈の遺伝的な原因としてイオンチャネルの遺伝子変異が同定されますが、この変異が来すイオンチャネル機能の異常を基礎実験で調べてきました。遺伝子変異を含んだイオンチャネルを培養細胞に発現させて、パッチクランプ法という方法を用いてイオン電流を計測し、変異を含んでいない正常なイオンチャネルの電流と比較することで、遺伝子変異が不整脈を発生させるメカニズムを解明します。我々は長年に渡ってQT延長症候群やその他の不整脈疾患の遺伝的背景について研究を行い、多くの新しい知見を数多く報告してきました。1-4
遺伝子変異を発現させた遺伝子組み換えマウスを作製することによって、遺伝子変異が引き起こすイオンチャネルの異常だけではなく、遺伝子変異による活動電位の異常や、心電図の異常、実際にマウスで発症する不整脈や心疾患についても調べてきました。最近では、ナトリウムチャネル遺伝子SCN5Aの変異を発現させた遺伝子組み換えマウスを作製して、ナトリウムチャネルの変異が、洞不全症候群、心房細動、房室ブロックならびに心室頻拍といったあらゆる不整脈に加えて拡張型心筋症を発症する新しいメカニズムを解明しました。5
それらの知見を日常診療にも応用し、通常は蛋白に翻訳される領域とそれに近接した領域のみを対象として行われる遺伝子検査を、ナトリウムチャネル遺伝子の非翻訳領域であるプロモーター領域に拡げ様々な不整脈の患者さんに対し解析を行いました。その結果、Brugada症候群や早期再分極症候群、洞不全症候群や心房細動等で、SCN5Aのプロモーター領域の変異を同定し、機能解析によりナトリウムチャネルの発現が低下することを報告しました。
従来の遺伝子検査方法では、遺伝子ごとのDNA配列を一つずつ調べるため、非常に多くの手間と時間を要しました。近年、約30億対のヒトのDNA配列すべてをわずか数日以内に調べられる次世代シークエンス法が開発されました。私たちは不整脈分野の中で日本国内でも最も早い時期から新しい原因遺伝子を発見するために次世代シークエンス法を活用し、これまでにQT延長症候群やBrugada症候群の新たな遺伝子に変異を同定してきました。6
よりヒトに近い不整脈疾患のモデルとして中型動物を用いての研究を行ってきました。QT延長症候群はTorsade de Pointesという特徴的な多形性心室頻拍を発症しますが、この心室頻拍の発生と持続のメカニズムを明らかにしてきました。さらに、不整脈発症のメカニズムとその予知・予防のため、中型動物を用いて特異的な心臓表面および心筋内の電気生理現象と催不整脈性の関連性を明らかにしてきました。また心臓表面および心筋内の電気生理的異常と体表心電図の種々の関連性を明らかにし臨床例における不整脈メカニズムの解明に寄与してきました。7-10 心室細動は心臓突然死の原因となる最重症の不整脈ですが、発症や維持の機構は十分には明らかにされておらず、現在は植込み型除細動器(ICD)による対症療法が主に行われます。我々は共同研究者との中型動物を用いた研究で、心室細動の発症や維持、再発において重要な役割を果たす心室内の解剖学的部位を同定しました。そして同部位に対してカテーテルアブレーションの手法を適応することで、心室細動の発症自体を抑制する根治治療の開発を目指しています。
2017年からは不整脈のメカニズム解明のための手法として、新たに光学マッピングシステムを導入しました。これを用いることで、心臓の電気活動を3次元的に高精度に記録することが可能となり、特に心房細動や心室細動などの複雑な興奮様式を持つ不整脈の検討が進展することが期待されます。これまで光学マッピングには中型動物の心臓が主に用いられてきました。これは使用する機器の性能(感度)の限界があったためですが、当科ではマウスの心臓(心室、心房)を対象とした光学マッピングを進めています。マウスでは遺伝子改変が比較的容易にできることから、上記のような遺伝子異常に起因する不整脈疾患の病態や、遺伝子異常に基づく心疾患に合併した不整脈の可視化、解析が可能となり、多くの知見を得られると考えています。
遺伝子診断
心臓の機能低下や拡大、肥大などの器質的な異常を伴わない不整脈の多くは遺伝性の疾患です。現在までにQT延長症候群、Brugada症候群、早期再分極症候群、特発性心室細動、カテコラミン感受性多形性心室頻拍、QT短縮症候群、心房細動、洞不全症候群、房室ブロックといった不整脈で原因となる遺伝子が明らかになっています。
当科では、QT延長症候群の遺伝子診断が医療制度によって保険適応となる以前から遺伝子診断を行って、患者さんに有用な情報を提供してきました。不整脈の原因となる遺伝子情報が判明することによって、患者さん個々によって異なる遺伝子情報に応じた治療法の選択や不整脈発作をきたす危険性の判断を行うことが可能となります。また、不整脈は時に突然死の原因となる疾患ですが、患者さんの家族の遺伝子を調べることによって、まだ病気を発症していない方が不整脈を発症する危険性を知ることもできます。これにより、同じ遺伝子の異常を持つご家族も、注意深い経過観察や予防的な治療の必要性などを予測することが可能になることもあります。
患者さんの遺伝子診断を行うとともに、私たち不整脈グループでは新しい原因遺伝子を見つけて医学の発展に貢献してきました。これまでに様々な不整脈症候群において約60の原因遺伝子が明らかになっていますが11、そのうちの1割程度の原因遺伝子の発見に私たちのグループが関わってきました。12-15
不整脈の新しい薬物療法の開発
適切な薬物治療により不整脈がコントロールされ日常生活を送っている患者さんが多くいる一方、中には薬剤が効きにくい、あるいはその効果が不安定な難治性の不整脈患者さんもいらっしゃいます。私たちは様々な不整脈に対する多種多様な薬剤の効果を研究し、新しい薬物療法を開発してきました。当科は特に心室細動・心室頻拍といった最も重症な心室性不整脈の薬物療法で国際的な業績をあげています。様々な種類の抗不整脈薬が心室頻拍を停止させる効果を比較し、不整脈発作を起こした救急患者さんへの有効な治療法を解明しました。16 また、主に心室頻拍の治療に用いられる複数の抗不整脈薬の第Ⅱ相臨床試験に関わり抗不整脈薬の開発に携わっています。ソタロールの効果判定法や、ベプリジルの心室頻拍への有用性を明らかにしてきました。17-20 他にもニフェカラント・メキシレチンの併用療法や、QT延長症候群に伴う多形性心室頻拍に対するランジオロールの有効性等、多数の経験から有効な治療法を解明し報告してきました。21,22
最近では、遺伝性不整脈症候群の中で、致死性が高いカテコラミン感受性心室頻拍に対する効果的な新しい薬物療法を開発しました。23 この治療の開発は、当科通院中の重症な患者さんへの新たな治療法を解明するために開始されました。マウスモデルを使って新しい治療法を開発し、実際の患者さんへ臨床応用し現在では世界でこの治療法が用いられています。他にも実験モデルを用いて、心房のリモデリングを抑制する治療法を研究してきました。24
薬物療法のみならず、カテーテルアブレーションや植込みデバイス治療などの非薬物療法の領域においても新たな治療法の開発を目指した研究を進めています。心室細動では、一部の特定の病態を除いてこれまで有効な根治治療は確立されていませんが、当科では心室細動の発症や維持において重要な役割を果たす心内の領域を標的とした心室細動アブレーションの開発を目指した研究を海外共同研究施設と進めています。25 そして、同治療の臨床応用を目指した大型動物モデルでの基礎試験により、本治療の有効性、安全性に関する基礎データを揃えています。
臨床研究
当科では、不整脈のカテーテルアブレーション治療に早期から取り組み、これまで多くの不整脈の患者さんの診療を行ってまいりました。26 患者さんから私たちが学んだことを臨床研究として発表し、今後の診療や医学の発展に役立ててきました。例えば、心筋梗塞や心筋症といった心筋の異常をきたす疾患は致死性の心室細動や心室頻拍を合併する最大の原因となります。これらの心疾患に伴う心室頻拍の特徴やアブレーション治療について多くの知見を発表し、治療法などについて情報を発信してきました。近年、心房細動に対するアブレーション治療が進歩しています。心房細動は動悸などの自覚症状や心不全の原因となるだけでなく、心房内に生じた血栓による脳梗塞の危険性を高めることが知られています。現在、心原性脳塞栓症の予防には抗凝固療法とよばれる血液を固まりにくくして血栓の形成を防ぐ治療が行われています。これにはワルファリンまたは、直接型経口抗凝固薬(DOAC)が使用されます。DOACはワルファリンに比べて、作用時間が短いものの脳梗塞予防効果が同等か優れ、出血性副作用が少ないことが知られていますが、その優れた有効性を示すメカニズムについては明らかではありませんでした。当科の臨床研究により、ワルファリンに比べ直接型経口抗凝固薬(DOAC)服用例では血管損傷時の正常な止血反応が維持され易いこと、また、DOACを定期的に内服した場合その血中濃度に関わらずトロンビン産生が抑制され、その作用はワルファリンに比べて弱いことを明らかにしたことで、DOACの有効性を裏付けるメカニズムを明らかにすることができました。27 これらの知見は、今後の心原性脳塞栓症予防治療の発展に繋がることが期待されています。一方で、DOACの種類によっては継続内服下の凝固能に相違がある可能性が示唆されていますが、十分な検証には至っていない現状があります。そこで当科では、心房細動に対するカテーテルアブレーションを受けられる患者さんにご協力いただいて、事前に種類の異なるDOACを内服していただき、カテーテル侵襲の前後に採血を行い血液中の止血物質の変化を評価する無作為比較研究を多施設共同で行っています。
自己抗体の1つである抗ミトコンドリア抗体(AMA)は肝臓の病気である原発性胆汁性胆管炎や一部の筋疾患に関連する抗体ですが、AMAをもつ方の中には心機能障害や不整脈など心疾患を合併することがあります。これまで、上室性不整脈の合併が多い可能性が報告されていましたが、AMAが不整脈疾患、特に致死的となり得る心室性不整脈の危険因子となるのかは不明でした。当科ではこの疾患について、当院の豊富な症例の中からの調査、ならびに前向き調査を行いAMAと心室性不整脈の関連性について解明を進めています。
特発性心室細動の疾患概念である早期再分極症候群が大きな注目を集めていますが、当科は1985年この新しい病態を報告し、28 心室細動の誘引となる局所興奮のアブレーション治療を行ってきました。29 くわえて、当科では全国の不整脈診療にあたっている施設の協力を得て、心室細動をきたす早期再分極症候群について、その臨床像や心電図の特徴、原因遺伝子を明らかにし、さらに不整脈発症の危険因子を同定し、12,30 Brugada症候群やQT延長症候群といった他の遺伝性不整脈症候群の臨床的な特徴も明らかにしてきました。31-36 また、最近では早期再分極所見が、特発性心室細動のみならず心房細動の発症にも関連することを明らかにしました。37 早期再分極は健常人の3-11%に認められる心電図所見ですが、この所見が心房細動発症と関連することが認識されたことにより、今後の心房細動治療の発展に繋がることが期待されます。また、心室細動をきたすBrugada症候群における電気生理学的な特徴についても研究を進めており、右室流出路におけるプログラム刺激に対する局所伝導の挙動の差異により心室細動発症リスクを予測できることを明らかにしました。38,39
心臓伝導障害を合併する重症心不全に対する治療方法の一つとして心臓再同期療法(CRT)というデバイス治療が行われるようになりました。心筋梗塞や拡張型心筋症などに代表される疾患では、心筋障害が進行すると心不全と呼ばれる状態に至り、肺うっ血や浮腫、臓器障害をきたします。心筋障害の進行は刺激伝導の障害を併発することで心収縮に大きなずれを生じ、さらなる心臓機能低下の原因となります。そのような状態を打開するために、特殊なペースメーカーを利用して刺激伝導を補正することで心臓機能の改善をはかる治療がCRTと呼ばれます。この治療法は、心房・右心室・左心室側の冠状静脈にペースメーカーリードを手術で配置し、至適なタイミングで電気刺激することで行われます。この治療により心臓の収縮を再び適切に同期させることが可能となります。この手術は、現在ではすべて静脈を経由した方法で認可を得た施設で行うことが可能となっています。現在、最も治療が勧められる患者さんは、最適な薬物治療が行われているにも関わらず中等度以上の心不全状態にあり、左室機能の中等度以上の障害があり、心電図において心室の伝導障害を持つ洞調律の方です。最近では明らかな伝導障害を持つ軽症の心不全患者にも有効性が示されてきています。一方で、このCRTを受けた患者さんの中で、心不全が改善しない場合も30%ほど存在することが知られています。重症の心不全患者さんにおいて、CRT治療の有効性が得られない場合には、病状や生命予後に関わる大きな問題となります。CRTの有効性を少しでも改善する目的で、我々の施設ではペーシング療法の選択・調整について研究を行っています。40
不整脈グループでは、患者さんに最先端の知識と技術を用いた診療を行い、診療で得た知見を発信しています。また、基礎実験や臨床試験、患者さんの遺伝子情報の解析を行うことで、これまでの臨床上の不明点を解決することに取り組んでいます。このような基礎研究や遺伝子検査、臨床研究の成果を再び患者さんに還元し、患者さんによって異なる病気や体質の個性に合わせた医療を行い、医学の発展に貢献できればと考えています。
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