教室について

ご挨拶

教授 齋藤 昭彦Professor Akihiko Saitoh

これから小児科医を目指す医学生、若手医師へのメッセージ

新潟大学小児科は、1913年に開設され、100年以上の長い歴史を持つ伝統のある教室です。これまで、多くの小児科医を育成し、国内外の小児医療に多大な貢献をしてきました。

皆さんは、将来、どの様な小児科医になりたいと考えているでしょうか?その活躍の場は様々です。国内の地域医療、小児の専門医療施設における医療、海外施設での医療、公衆衛生学的な立場からの活動、研究機関における研究活動、行政での活動など、同じ小児科医でもその活動には大きな幅があります。それぞれにやりがいのある素晴らしい仕事ですが、共通しているのは、それらの活動を通じて、未来を担う子どもたちを守ることがその目的です。

現在、国内外の小児医療は多様化しています。国内では、少子化と晩婚化、社会環境の変化、ワクチンの普及などによって、小児の疾病の疫学は大きく変化しています。世界を見ると、貧困からくる格差など、国内では目にすることの少ない問題が大きな課題です。

その様な大きな視点から、当教室では「世界に通じるプロフェッショナルを育成する」を合言葉に、小児医療のグローバルスタンダードを小児科医の基本の土台した上で、研修を重ね、小児科医の育成を行っています。具体的には、通常の研修に加え、若手小児科医に小児医療のグローバルスタンダードの浸透をはかるCore Lecture Seriesの実施(年4回)、国内小児専門医療施設における実習、国際学会での参加・発表の推奨、国際共同研究への参加の推奨などを行っています。

新潟大学小児科では、それぞれの小児科医の目標にあったキャリアが築けるように、教室員全体で皆さんをサポートします。100年以上の歴史と伝統に裏付けされたつながり、人脈を利用し、皆さんの「小児科医としての夢」を実現して下さい。

是非、皆さんと一緒に仕事ができることを楽しみにしております。

教授略歴・主な役職

現職

  • 新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野(新潟大学医学部小児科)教授
  • 新潟大学医学部 副医学部長
  • カルフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)小児感染症科 Associate Professor
  • 東邦大学医学部 客員教授

略歴

  • 1991年 新潟大学医学部卒業
  • 1991年 聖路加国際病院小児科 レジデント
  • 1995年 Harbor UCLA メディカルセンター アレルギー臨床免疫部門 リサーチフェロー
  • 1997年 南カルフォルニア大学(USC)小児科 レジデント
  • 2000年 カルフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)小児感染症科 クリニカルフェロー
  • 2004年 UCSD Assistant Professor
  • 2008年 国立成育医療研究センター 内科系専門診療部 感染症科 医長(その後、感染防御対策室室長、ワクチンセンター長を併任)
  • 2011年 新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野 教授(現職)
  • 2019年 UCSD Associate Professor
  • 2020年 新潟大学医学部 副医学部長

免許

国内:日本小児科学会専門医、日本感染症学会専門医・指導医、日本小児感染症学会暫定指導医など

米国:米国ECFMG Certificate、米国カルフォルニア州医師免許、米国小児科学会認定小児科専門医、米国小児科学会認定小児感染症専門医(日本人初)

主な所属学会と役割

日本小児科学会(理事)

  • 国際渉外委員会(委員長)
  • 予防接種・感染症対策委員会(委員)
  • 生涯教育・専門医育成委員会(委員)

日本小児感染症学会(理事)

  • 教育委員会(委員長)
  • 専門医検討委員会(副委員長)
  • 将来検討委員会(委員)

日本感染症学会(評議員)

  • 東日本地方会(理事)
  • 臨床研究促進委員会(委員)
  • 専門医制度審議委員会(委員)

日本臨床ウイルス学会(会長)(第61回臨床ウイルス学会 会長)(幹事)

その他

  • 日本小児保健協会(評議員)
  • 日本感染症教育研究会(IDATEN)(元代表世話人)
  • 米国感染症学会 (IDSA) Fellow、米国HIV学会(HIV MA)会員 など

教室概要

新潟大学医学部小児科学教室は、感染症、腎臓、内分泌・代謝、血液・腫瘍、循環器、新生児、リウマチ・膠原病、神経、小児救急の専門医で構成されています。小児がん医療センター、総合周産期母子医療センター、高次救命災害治療センターと連携し、造血細胞移植、新生児医療、高次救命救急・集中医療を行っています。診療の際には医師・看護師のみならず保育士、チャイルド・ライフ・スペシャリスト、院内学級教諭といった多職種が関わり、子どもの病気だけを診るだけではなく、子どもとその家族全体をトータル・ケアできるよう努力しております。また、こどもの権利を重視し、インフォームドコンセント及びアセントにより年齢に応じた説明を行い、理解を得ることで本人が積極的に、そして安心して診療を受けられるよう心掛けております。

当科の特徴として、県内外からの感染症コンサルテーションの受付、小児の血液・腫瘍患児の診療、小児の心臓手術(カテーテル心房中隔欠損閉鎖術の認定施設)の実施、内分泌代謝・糖尿病専門施設として希少難病疾患の診療・新生児マススクリ−ニング・学校保健への関与、小児の腎移植・小児腎生検の実施、小児のリウマチ疾患の診療、新生児・未熟児の診療などがあげられます。これらの多くは、新潟県内で当科しか行っていないものです。また、いずれの診療グループも国内外での研究発表を活発に行っております。教室員の業績につきましては教室業績集をご参照ください。

教室沿革

1912年8月 新潟医学専門学校に岩川克輝初代教授就任
1913年2月 小児科学教室開設
1925年3月 岩川教授附属病院長就任
1935年5月 第40回日本小児科学会主催
1940年12月 岩川教授定年退職
1941年2月 新潟医科大学に和久井豊一第二代教授就任
1944年5月 岩川名誉教授御逝去
1947年12月 和久井教授附属病院長就任
1949年5月 第52回日本小児科学会主催
1955年11月 和久井教授定年退職
1956年6月 新潟大学医学部に小林収第三代教授就任
1956年10月 和久井名誉教授御逝去
1962年10月 昭和37年度日本小児保健学会主催
1963年9月 教室50周年記念式典
1967年11月 小林教授附属病院長就任
1974年9月 第17回日本腎臓学会主催
1975年4月 第11回日本小児腎臓病研究会主催
1976年3月 小林教授定年退職
1976年6月 新潟大学医学部に堺 薫第四代教授就任
1988年10月 第35回日本小児保健学会主催
1989年5月 第92回日本小児科学会主催
1992年3月 堺教授定年退職
1992年10月 新潟大学医学部に内山 聖第五代教授就任
1999年5月 第34回日本小児腎臓病学会主催
2001年4月 改組により大学院医歯学総合研究科内部環境医学講座小児科学分野教授に就任(地域疾病制御医学地域予防医学講座小児保健学分野教授を兼任)
2006年2月 新潟大学医学部長就任
2010年4月 新潟大学医歯学総合病院長に就任
2010年9月 第57回日本小児保健学会主催
2011年8月 新潟大学大学院医歯学総合研究科内部環境医学講座小児科学分野教授に齋藤 昭彦第六代教授就任

私たちの取り組み

患者様・保護者のみなさまへ

子どものため 子どもの未来のため そして 未来の子どもたちのために新潟大学小児科学教室は、最善の医療をお届けできるよう、日々努力し続けます。

新潟県に「こども病院を作ろう」~Save the children~

私たちが小児医療に携わる中で、病気の子供たちも、それを支える親御さんも、本当に一生懸命に病気と戦っているのに、一般病院では、どうしても片隅で他の大人の迷惑にならないようにと、不自由な中で、息を潜めて闘病しなければならない。

そんな姿を見る中で、病気と闘うこどもが主役で、それを支える親御さん、ご家族も一緒に頑張れる、そんな「こども病院」を新潟県にみんなの力で作ろうという、そのコンセプトのシンボルとして作成しました。

病気のこどもさんを、親御さん、あるいは私たち小児医療者が暖かい心(ハート)で、大切に抱き寄せている。

そんなイメージをロゴマークに託しました。

病気と闘う子供さんを支えるご家族、そしてそれを支える私たち小児医療を担う人たち、そして、それをしっかりと社会が暖かく包み込んで支える。

そんな、大切なこどもたちの心と体の健康を守るための社会をつくりたいというみんなの気持ちが、このロゴマークでひとつになればと願っています。

2019年6月に「小児医療あり方検討会」が設置されました。新潟県のこども病院設立に向けて、大きな一歩を踏み出しています。

ドナルド・マクドナルド・ハウス

おかげさまで、約2,000人(含む団体)の多くの皆様からご寄附をいただき、2020年10月21日、目標額の1億8千万円を達成いたしました。温かいご支援誠にありがとうございました。
ハウス建設後の運営費用に関する募金を継続して募っております。皆さまからのご寄附が、難病の子供たちとそのご家族の未来の支えとなります。引き続き温かいご支援を何とぞ、よろしくお願いいたします。

チャイルド・ライフ・スペシャリスト

2019年4月より院内に小児がん医療センターが発足し、7月よりChild Life Specialist(CLS)が新規採用されました。CLSは、子どもの発達やストレスへの対処に関する専門知識を持ち、子どもと家族が困難な出来事に直面した時にそれを乗り越えるための支援をする専門家です。検査や処置、手術などの様々な医療体験によって、子どもが心に傷を負うことのないように心理社会的支援を提供します。

新しい新生児スクリーニング検査

「 希少疾患に対する付加新生児スクリーニング検査 」 という新しい新生児スクリーニング検査を開始します。まだこの検査を行っているのは、一部の都道府県だけで、新潟県も全国に先駆けて行うことになります。
生後4~6日の赤ちゃん全員を対象とした現在の新生児マススクリーニング検査(先天性代謝異常等検査)に加え、追加で検査を行います。

検査項目はポンペ病、ファブリー病、ムコ多糖症Ⅰ型、ムコ多糖症Ⅱ型、重症複合免疫不全症の5項目です。それぞれ稀な病気のため診断が難しく、診断が遅れて症状が進行してから治療を開始しても、十分な効果を得られないことがあります。この検査を受けることで、症状が進行していない早い時期に診断し、治療が開始できる可能性があります。

2021年2月から新潟県内の一部の産科医療機関で検査を受けることができます。

詳細は、下記法人のホームページをご参照ください。

新潟小児希少疾患協会The Association of Children’s Rare Diseases in Niigata(ASCRN/あすくるん)
https://ped-niigata.com

リーフレットはこちら

教室業績集

2021年度科研費採択課題について

若手研究

  • 泉田亮平先生:パレコウイルスA3に対する母乳の抗ウイルス効果の検討
  • 入月浩美先生:PNPLA4機能不全がもたらすミトコンドリア異常症及び乳児突然死の発症機序解明
  • 笠原靖史先生:改変KIR受容体を利用した小児悪性腫瘍に対する新たなCAR-T細胞療法の開発

基盤研究C

  • 岩渕晴子先生:小児がん患者のレジリエンス獲得のプロセス解明と必要とされる心理社会的支援の構築
  • 今村勝先生:安全で有効かつ、いつでも誰でも使えるCAR-NK細胞療法の新規開発

今年度から科研費の獲得を目指す若手の新潟大学小児科教室員に対し、若手研究助成制度(佐野賞)を設立しました。
希望者は新潟大学小児科若手研究助成(佐野若手研究奨励賞)事務局までご連絡ください。
shounika@med.niigata-u.ac.jp
2021年5月31日(月)必着です。

過去の教室業績集はこちらから御覧いただけます。

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